Skip to content

可算公理

  • 位相空間
  • 開集合
  • 近傍
  • 位相の基底
  • 可算集合

位相空間の局所構造や全体構造を可算個の集合によって記述できることを表す条件を可算公理という。

代表的なものに第一可算公理と第二可算公理がある。

位相空間 XX の各点 xx が可算な近傍基を持つとき、XX第一可算公理を満たすという。

すなわち各 xXx\in X に対して、

U1,U2,U_1,U_2,\ldots

が存在し、xx の任意の近傍 VV に対して、ある nn が存在して

UnVU_n\subset V

となる。

一方、位相 O\mathcal{O} が可算な基底

B={B1,B2,}\mathcal{B}=\{B_1,B_2,\ldots\}

を持つとき、XX第二可算公理を満たすという。

第二可算公理を満たす空間は第一可算公理を満たす。

しかし、その逆は一般には成り立たない。

一般位相空間の研究が発展すると、任意の位相空間では距離空間で自然に成立していた性質が失われることが明らかになった。

そこで、局所的あるいは大域的に位相を可算な情報で制御する条件として可算公理が導入された。

可算公理は点列による収束の扱いや、距離化定理、可分性などと密接に関係している。

R\mathbb{R} の通常の位相は第二可算公理を満たす。

例えば、有理数 p,qp,q に対する開区間

(p,q),p,qQ, p<q(p,q),\qquad p,q\in\mathbb{Q},\ p<q

全体は可算であり、通常の位相の基底になる。

したがって R\mathbb{R} は第二可算であり、特に第一可算でもある。

非可算集合 XX に離散位相を入れる。

各点 xx では

{{x}}\{\{x\}\}

が近傍基になるため、XX は第一可算である。

一方、離散位相の基底は各一点集合を含まなければならないため、XX が非可算なら可算な基底は存在しない。

したがって XX は第二可算ではない。

第一可算性があると、閉包や連続性の多くの性質を点列によって扱いやすくなる。

第二可算性はさらに強く、可分性やリンデレーフ性を導く。また、多様体の定義では第二可算性を仮定することが一般的である。

第二可算空間が第一可算空間であることを示せ。

XX の可算基底を

B={B1,B2,}\mathcal{B}=\{B_1,B_2,\ldots\}

とする。

xXx\in X を固定し、

Bx={BBxB}\mathcal{B}_x = \{B\in\mathcal{B}\mid x\in B\}

とする。

B\mathcal{B} が可算なので Bx\mathcal{B}_x も高々可算である。

xx の任意の開近傍 UU に対し、基底の定義から

xBUx\in B\subset U

を満たす BBB\in\mathcal{B} が存在する。

したがって Bx\mathcal{B}_xxx の可算近傍基であり、XX は第一可算である。